第三回萌理賞(http://q.hatena.ne.jp/1156507229)について、ざくっと書いとくかー。


 開催されたことに全然、気付きませんでした。今月は忙しかったからなー。
 

 前回と違って、今回は参加してないので、特に義務感もなく、気になったものだけ感想書きます。


  • いづれの山か、天に近き」(firestorm)
    • ヌルい。名前に反して、あまりにもヌルい。
    • 萌えが分かってないというか、なんとなく意図的に「萌え」を避けてる感じがひしひしします。もっと! もっと迫っていって!! 
    • あんまり言うと校正になっちゃうんでアレなんですけど、根幹にあるシチュエーションはおもしろいんです。先生と生徒。二人きりの補習。ワオ! エローーイ! 萌えのヨカーーン!
      • ……なのに、どうして逃げるの? そこで逃げちゃだめだよーーー! 
  • 点数をごまかしてでも生徒に補習させたいセンセーに萌えることだって、実は主人公はわざと最下位になって補習を受けようとしていて、でも、センセーもそのことを半ば知ってて「仕方が無いわねー、うふふ」みたいに受け入れちゃうのに萌えることだって出来たはずなのに、
    • シチュエーションがいいのになあ、もったいない作品でした。
  • 「それはちょっと違うと思う」(jundas)
    • ヤンデレラのやってしまった感が素晴らしいですね。
    • と思ったら、一番ステキだったのは主人公だったという仕様。出オチで終わらずに、展開を上手く切り返した良作。
  • 「い能力部」(sasuke8)
    • マイベスト。
    • ばかばかしくて好きです。能力設定に幅があるところも面白い。シリーズとしてディスプレイに陳列するように眺めることができれば、きっと楽しいと思いました。
  • 「萌理委員長熱く語る」(runa_way)
    • メタ的なスタンスのヒロインと、傍観者の「僕」。ハルヒ←→キョンの構図。
    • 「僕」による拒絶によって、ヒロインがついにメタ的なスタンスから降りてしまうところが、「涼宮ハルヒの憂鬱」のラストを予見させて、興味深い。
  • 「無題」(maroyakasa)
    • これはいい妄想です。夢がある。こんなロマンチックラブソディを僕も演じたかったっっ……!!
    • キャラクタの秘密がそっと読者にだけ打ち明けられた瞬間、自らの日常から一瞬、遠のいていく感じが素晴らしいです。食堂に関して、無駄な描写がないのもいい。
  • 「彼女はずっと夕暮れの中に」(bachihebi)
    • 前回に続いて再び、ぼくを困惑させるプレイヤーid:bachihebi
    • 分かるんですよ。なぜそうするのかは、黒髪色白美少女、土蔵、赤い着物。
    • キーワードがこれだけそろえば、和風ファンタジーの立派なモチーフになります。それは前回の時も感じました。キーワードがきちんと物語のフックとして機能している。でも、なぜそうするのかが相変わらず理解できない。なぜ戦中が出てくる? なぜ? 普通の火事じゃダメなの? 不審火とか。
      • これはもう、完全に難癖です。分かってます。なぜ困惑するのかも、おぼろげながら……
      • 多分、織り込まれているキーワードが多義的すぎて、ぼくが勝手に脳内設定を膨らましすぎるんですね。つまり、食い足らない。400字じゃなくて、もう十倍ぐらい分量があって初めて、読みたい物語なんです。きっと。


 
 今回のお題は「学校生活」が前提にあるのに、不思議と保健室が出てこなかったな。それから、屋上も。
「学校」で「萌え」と言われると、ベスト・オブ・サボリスポットである保健室か屋上が舞台になるものだとばかり思ってたんですが、そうでもないのかな。


 今回もなかなか楽しかったです。ひねりにくいお題だったのか、大人しい感じの作品が多かったですが、これはこれで味がありますね。次回開催時期は余裕ができそうだから、参加できるかも。