それはお前が犬だということか?


 wiiボンバーマンが発売されたので、甥っ子姪っ子のプレゼントのために、評判をチェックしようかと思って、久しぶりに2chのスレ一覧を眺めたら、そこには相変わらず隊伍と徒党を組んで合戦風景が展開されていたので、不意になにかがグッとこみあげてきて、
「この人たちはどうしてこんなにバカなんだろう」
 とか
「百年経ってもどうかこの世界が変わりませんように」
 とか様々な思いが突き上げてきた。
 それから、テキトーに板を巡ってみても、ほとんどどこでも不毛な光景が広がっていた。
「ああ、世に争いの種は尽きないんだなー」
 とか、
「そういえば今、読んでいるアリストテレスのポリス論って、もしかしたら2chにものすごく馴染むんじゃないかしら」
 そんなテケトーな感想を思った。
 どうしようもなく必死になって、アンチ/擁護の姿勢をとって、相手を論破/屈服させようとするそのタフネスは、なにか崇高なパワーを感じるんだけど、恐らく何年か前の自分もこんなことをしてたのかなー、してなかったのかなー、あんまり記憶にないんだけど、でも、「してた」って自嘲したほうが他人に対してものすごく敏感なオタクっぽくもあり、また、自分に対してものすごく敏感なサブカルっぽくもあって、このボーダーラインっぷりにはときめくものがあるのだけど、2chで昔、何を書いたかなんてまるで覚えていないので、まさしく旅の恥は書き捨て。
 そういえば、ネットサーフィンなんて言葉があったなー。ふと思い出した。