知り合いらとダラダラと最近のマンガとかについて駄弁る。

「20面相の娘を読んだわけですよ」
「ああ、なんかだいぶ前に薦めてたときに、設定と表紙見てものすごい拒否ってたのに。結局読んだんだ」
「読む本なくってさ、マンガ喫茶で目を通したんだけど、書かれている世界観がものすごい「レイプファンタジーinうのたんワールド」で、大爆笑した」
「宇野用語のレイプファンタジーってなんだっけ?」
「すげーざっくばたんにいうと、自傷気味のカワイソウな女の子を囲って、ツールにしてることについて『なんでオレこんなことしてんだろ?』みたいに自責する話」
「ああ、ガンスリ的なアレね。確かにそういう意味じゃモロだ」
「そういう意味じゃ面白いんだけど、作劇とか道具立てとかが「世界の中心で生きるあしながおじさま」=20面相の自責陶酔っぷりにカブさってくるのが、ね、もう、その、江戸川乱歩への目配せみたいに見えてキツかった」
「あー、それよりオレこの作品って初期の『銃夢』だと思ったんだけど。チコと20面相の関係とガリィとイドの関係とか。作者が主人公の女の子が好きすぎそうなところとか」


よつばとの8巻を読んだんだけど、祭のシーンってめっちゃくちゃ「イノセンス」じゃなかった?」
「そうかな? そういや、なんかの雑誌で、あずまきよひこの好きな映画にイノセンスが挙がってたことがあったけど」
「あそこの密度っていうか空気感? ゆっくり濃い感じが押井的だったと思うんだけどな」

  • 玄米せんせいのお弁当箱

「言っていることは正論で、公共性とか伝統とかいろんな失われたものを取り戻そう/つくっていこうみたいなのはタダシいし、ウンチクもおもしろいんだけど、なぜだろう読んでてこう。さらっとムカつくのは」
「ああ、ほれ、それってあれじゃん。玄米先生がさ、一話で見せた態度に集約されるんだと思うよ」
「公共の乗り物である電車ですげー臭うぬか漬けもって、人通りの多いプラットホームでぬか混ぜるじゃん。時間にルーズで初日の偉いさんとの顔合わせに遅れてきて、で、そういう非常識をやっときながら、いけしゃーしゃーと相対的に主人公サイドを持ち上げるために相手キャラの品位を下げる、そのへんの「美味しんぼ」メソッドが鼻につくんじゃねーの?」
美味しんぼ嫌いだからなー」

  • うつろわざるもの

「なぜ今ブレスオブファイア4と思った」
「でも、好きだよね。ブレオブ。特に4」
「やわらかい感じで、明るい雰囲気があるんだけど、ものすごい残酷なんだよね。キャラの宿業とか背景設定とか。その色調がたまらない。」

  • ムダヅモ無き改革

「確かにキャッチーで、インパクトもあるから面白いんだけど、小泉死んでから、一発ギャグからストーリー方面に舵きったじゃん」
「麻生さんが変にキャラ立てしてきてるとことか?」
「そのへんの時事にからめようとするのがちょっとピンとこない。そこまでネット界隈に媚びなくてもと思う。だって、いいじゃん。もう、タイゾーがひどい目にあってるだけで。小泉よ、還ってこい! 還ってきました! ライジングサン! ドーーーン! みたいなエンドで」


以下、次回。