ヤングキングアワーズ 10月号を読む

  • 感想

 今月は連載のほとんどがフリの部分だったので、特に語るべきところはないのですが、短編連載の「それでも町は廻っている」がとんだところで護身完成しているのが目につきました。


元々これは流行にのっかったメイド喫茶を題材にした漫画になるはずだったと思うんですよ。
ところが、連載一回目のデキがいまいちで相当不評だったんでしょうね。
二話以後、恐ろしい勢いで作者が暴走し、とりあえず「メイド喫茶」と関係のない展開になり、それから町のちょっと変わった人たちに焦点を当てることで、今となってはもはやメイド喫茶という皮をかぶった漫画になりました。ていうか、ある意味ではメイド喫茶を完全に逆手にとっています。
「これで不評だったら、またメイドものに戻せばいいんだろ!? コノヤローー!」とかそういう逆ギレまがいの開き直りっぷりがページの間、コマの隙間から見え隠れしてるのがいっそすがすがしい。
見事な護身です。
脱力コメディ漫画として、個人的に「あずまんが大王」すら凌駕していると思いました。


後、コミックマスターJは後一話で終幕なんですが、完全に着地先を見失った状態なので、とても残念です。

朝霧の巫女はテンション爆超です。一見すると少女漫画的な萌え絵であそこまで陰惨な伝奇漫画を描ける作者はほんとうに漫画職人だと思いました。