蒼穹のファフナー (著:冲方丁)

  • 感想

泣かせライトノベル。おもしろいのは認めるが多分、手抜き。
行間からやっつけの匂いがぷんぷんします。具体的にいうとどうとは分からないのですが、改行多いし、設定小出しにしてるだけで、あんまり伏線とは絡んでこないし。
なんというか、標準以上のノヴェライズなんだけど、あまりイマジネーションが湧かない。まあ、正しいアニメ原作ノヴェライズなんでしょうね。
 個人的に残念だったのは、前半であそこまで生活感を出してたのに、最後は友人の死、そしてそこからくる主人公の心情のうつろいにテーマがズレちゃったところ。
 主人公の変化は、外界に出たときに発生するものなんだろうけども、そのわりに島の生活の変化に関するフォローが薄かった点が残念だったなあ。なんかだまされたようなというか、うやむやにされたというか。そんな感じ。
アニメ版の方はわりと最後まで生活と密着した描写をスタッフがこころがけてたそうなので、好きだったんですが。
この後、まだ話が繋がるのだとしたら色々新しいのが出てきそうなので、小説版の続編はぜひ読んでみたいです。