まあ、別になんということもなく


 あるサブカル系のサイトを教えてもらいました。
 
http://www.geocities.jp/wakusei2nd/eva02
     
 んで、下記したのはそれに関するはてなブックマークのエントリー。

http://b.hatena.ne.jp/entry/http://www.geocities.jp/wakusei2nd/eva02.html


 他人の言説には基本的に興味もないし、もっかテケトーがモットーなワタクシなんですが、知り合いからたまに「これってどー思う?」というものを持ってこられます。
 大抵は僕が大嫌いなサブカル界隈の本が多いんですが、珍しくネット上の言説をもってきました。つか、仕事用のメールで送ってくんなよ……「供え物」って題名のエロ画像と一緒に。
 上でチェックされたらどーするつもりなんだろう……まあ、いいけど。
 

 とにかく読みました。せっかくなので以下、読んだ感想などをつらつらと。


 あ、念のため、書く前の基本的なスタンスとしては、

    1. リンク先をバカにするつもりもないというか、バカはこちらです。
    2. 学も見識もないので、一方的な言いがかりです。
    3. つまるところ、単なる感想だと思いなせぇ。


 という感じ。知り合いにも似た内容のメールを送って電話もしたんですが、誰かからのレスポンスがあった方がおもしろいんで、こっちのダイアリにも知り合いとの会話も含めて多少いじって書いてみたり。


 まずは一応のテーマになっているエヴァンゲリオンそのものについてはこれを書いている僕がリアルタイムで見てなかったこともあり、あんまり思い入れがないので、ほとんど割愛します。「ははあ、そういう考えもあるんだろうな」程度。
 まあ、知り合いは結構なエヴァファンで、綾波レイの扱いにえらくご立腹だったようなんですが、その考えも含めて「そういう考えもあるのか」と思ったぐらい。
 僕もエヴァ初号機はキモカッコよくて好きだし、女性キャラも総じて可愛らしくてみんな好きで、ストーリーも波乱万丈でおもしろくて、あの設定はどういう意味なんだろうと見終わった後で色々深読みしたりしましたが、そーゆーのは、だいたいどのアニメにも思うことなのでエヴァだけ特別っていう意識はけっこう希薄だと思います。
 もっとも、たまに18,19話の初号機暴走シーンと劇場版の弐号機のアクションシーンだけ何度も繰り返して見たりしますが。
 キングゲイナーの14話におけるドミネーターの戦闘シーンとかNARUTOの71話133話みたいに。


 むしろ、僕が問題にしたいのは、このサイトのオタクへの問題意識だったりします。つか、実際、これが主題だと思うんですが。
 とりあえず、このサイトというかサークル? の主催者らしい善良な市民という人物はとにかくオタクは動物的で即物的で唯物的で要するにリビドーに素直というか下半身と脳みそが直結してることにひたすら腹が立って仕方ないんだろーなーと思いました。
 まあ、それが良いか悪いかは別として(僕はこーいうのはあんまり好きくない)、そういうオタクを徹底的に糾弾している彼だか彼女の人となりを知らないので、正味なんとも言えないんですが、多分、基本的にこの人はオタクが作った作品が嫌いなんじゃないかなーと下種の勘繰りをしてしまいました。
 この人にとって興味があるのは、作品そのものではなく、それを手がけている製作者や作品の評価を含む世相なんかの作品の周りであって、要するにギョーカイ四方山話ってやつじゃないかな?
 まー、なんちゅーか、いかにもサブカルっぽいですよね。当該作品そのものじゃなくて、その作品のコンテキスト・ラブって感じで。
 僕はこーいう意識がそもそも苦手で、なんで素直に物語を楽しまないんだろう? それはそれ、これはこれ、で割り切っちゃえばいいのに、一事が万事になっちゃわないかなーとか、まあ、勝手ながらそんなことを思うわけです。 


 僕自身はこーゆーサブカル連中の何が嫌いかっていうと、物語を楽しんでるんだか楽しんでないんだかさっぱり分からないところで、まあ、それも人それぞれってとこなんだと思うんだけど、やっぱり面白い作品を面白いって言わずに(きっと彼らはこれを思考停止だと嫌うんだろうけど)、外野の声を引き合いにしてあーだこーだって言うのはどうにも苦手です。
 カントよろしく趣味の問題ってわけでもないんでしょうけど、好ましいか好ましくないか、で割り切れずに、あれはどうだろう、これはどうだろう、と作品の外を指して言うのはなんだかなーとか思ったり。
 話がズレました。

 えーっと、まあ、基本的には最初に言ったように「ははあ、なるほど。そういう考えもあるのかー」と思うぐらいなんですが、そんな中でものすごくひっかかったのは、オタク文化が二極化しているってところ。つまり、自意識過剰なヒッキーと頭の悪い体育会系にひどく分化してるってことらしいんだけど、これだけはどーにも承服しかねる。


 個人的な経験則からすれば、僕自身や周囲には「いわゆるオタク」なんていないし、そらまあ、身だしなみが結構だらしなかったり、恋愛にオクテだったり、行動が引っ込み思案だったりすることはあっても、社会的な活動を営むにはなんら差し支えない。
 個々が内的に設けているであろう規範を逸脱せず、該当するキーワードに抵触しない限り、最近、知り合いうちで大ブーム中のゴルフやらストーブリーグでボーボー揉めてるプロ野球やらなんだかんだで試合当日はスポーツバーに行くことになるワールドカップやら日々のお笑いを初めとした芸能界の話をするし、飲みに行ったら行ったでくだらない恋愛経験談や交際相手に対する愚痴、あるいはキャバ嬢にアフターでひどい目に逢わされたなんて笑い話もする。
 でも、彼らも僕も確かにオタクであると各々がそう自覚している。その証左に、好きなもんを語らせると長くてしょうがない。
 また、ごくごくたまーに政治の話をしても、「中国、最近うぜーよな」とか「アメリカやべー。ブッシュ笑える」とか「自衛隊って今、何やってんの?」とか「小泉さんの後、誰がいーよ?」「麻生さんってどこの若頭?」とか真剣なんだか、ふざけてんのかよく分からん話をするぐらい。たいてい当たり前の世間話の範疇だ。
 こーしてみると、二極化するオタクのどっちにも該当しているとは言いがたい。
 それとも、僕たちはオタクではないとでも言うんだろーか。


 どーも善良な市民という人物と僕とでは、目に映るオタク像に相当の違いがあるらしく、その後、サイト内のコンテンツを流し読みした限りでは、どーも彼だか彼女はオタクをいわゆるアキバ系のオタクを想定しているようで、僕といえば、いわゆるヌルオタを想定している。
 先述したように、件の話における二極化とは、一つは「重度のヒキコモリ」ともう一つは「誇大妄想的な活動家」だと思われるんだけど、そんなオタクって言うほど多いんだろうか。経験主義者を気取るってわけでもないんだけど、実際に目にしてないのでなんとも言い難い。
 よしんば多いとして、じゃあ、そのオタク達が模索すべき「第3の道」ってのはなんなんだろう。具体的な言及がなかったので、そこも強く違和感を覚える。
 一種の問いかけのつもりなのか、それとも単に話が抜けているだけなのか分からないんだけど、言ってみれば中道を行けって感じなのかしらん。もしそうなら、その中道ってなんだろう。なとと自問自答しつつ、感想おしまい。

  • 補記


 それとも、解脱? 解脱なのか? それか身体は売っても心は売らないわよ、みたいな。そんな精神? もしくは非A? 非ユークリッド的な思考をしろとでも?
 じゃあ、アレか。おれはすでに第三の道を歩いているということか。
 なんせ可愛らしい女の子キャラに萌えながら、ステキな変態キャラに痺れて、漢気あふるる伝奇ワールドの住人に憧れるというこの節操のなさ。
 

 まー、なんにせよ、僕の知っているオタクがへんちくりんなのか、彼だか彼女の知っているオタクがへんちくりんなのか、どっちゃにせよ、外野からその活動を見る限りでは五十歩百歩ってとこかしらん。