忙しすぎて死ぬかもしれない。
年度明けからの予定が急遽、前倒しになったからなあ。
なのに、最近、読んだ作品の短評などを。

  • 中世美学史
    • 思ったより異端学異端学してて楽しかったです。「エコの解脱」ってサブタイの方がよかったんじゃないかしら、とか思いながら。
  • 十兵衛両断
    • 呼吸をするように捏造するとはまさにこのこと。司馬遼史観とか言ってる場合じゃないですよ。時代は我らが未知の国、朝鮮です。
    • 新潮文庫日本ファンタジーノベル大賞作家をはじめ、こーいうどうしようもない闇を持った作家を大量に抱えているので、実は超長期的な思想統一計画を練っていて、そのうち国家転覆を図るんじゃないかな? と想像してたりするのは内緒です。
  • 妖説太閤記
    • 秀吉のいじられっぷりにはもはや感涙。ネット上で喪男がどーだこーだ語るんだったら、とりあえず外せない物語。そうですよ。権力さえあれば、なんでも出来るんです。戦国時代と現代を比較して、なぜ現代の喪男は絶望したままなのか? という考察をするといいと思います。
  • オリエント急行の殺人
    • 実は一回も読んだことがなかった。
    • 確かにミステリの結論に至る過程においてはオーソドックスなんですけど、結末において確かにこれはミステリファンの間で論争を呼ぶだろうなあと思いました。
  • 魔術師を探せ
    • 『シェルプール』が白眉。ミステリとしても端正。シチめんどくせえ科学的調査のプロセスをすっ飛ばすためのその手法に感心。
  • 鋼鉄都市
    • ひっくりかえしひっくりかえししていく物語で、結局、最初の推理だったらおもしろいなあと思いながら、読んでました。読み終わった後、ロボット・愛のアシモフ博士だとそーいうのはさすがにやらんか、と一人納得してました。
  • MISSING(講談社の方)
    • 気持ちよく読める短編ミステリ。分かりやすいし、なによりキャラの造型がスマート。たまにはこういうのも読まないとね。
  • 蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT
    • 見ながらずっと『百年の孤独』を考える
    • ウブさんは多分、そこそこ高尚なんを書ける人間がこっぱずかしくってなかなか正面向かっていけない『愛』に向かって、率直に突っ込んでいける人なので、見てるこっちとしてもムズ痒くなりながらも、なるほどなあ、と見てしまいます。
    • マルドゥックが籠の中の鳥における保護者愛だったり
    • ピルグリムイエーガーが縁も縁もない他人同士が家族愛を育んでいったり、みたく。
  • ブレイド
    • シリーズの中で一番の駄作。なんちゅーか、とにかくカッコよくない。バシッとはまってるカットがあんまりないんですよね。最初の車が突っ込んできて空中回転して避けたシーンを見た瞬間、思いました。「回りながら撃て! 着地して撃っても遅いんだよ!」と。
    • ラスボスがショボすぎて、がっくり。あ、でも、ハンニバル・キングと彼の昔の女とのかけあいはよかったです。なんつーか、身に覚えがあるというか、S系の女の子って、自分が上位に立ったと分かった途端、あんなノリになりますよね。その小物臭さがたまりません。要するにフェチです。自分の。