マジだるい。

 登場人物
 A オタク。可愛い女の子が悲鳴をあげることに無上の喜びを感じる変態。
 B オタク。可愛い男の子が苦悶の表情を見せることに(略)
 C オ(以下略)

A「えー、GWも終わりー、無間サブカルチャー桃源郷から逃げ出した我々、まことにしんどい毎日を送っているわけでございますが」
B「そーですね」
C「眠いですね」

 開始二秒で明らかにグダっているBとC。

A「五月病真っ只中っすね。どうにも」
B「あのさー、最近、何かアニメ見た?」
A「そりゃもう断然、ハルヒだろ」
C「ああ、あれはすげーな」
A「そーねー」
B「まあ、語る気なんてないんだけどね。ダルイし」
C「後は何だ? 漫画とかなんか読んだ?」
A「ああ、そういやさー、こないだから頭にちらついて仕方ない漫画あるんだけど」
B「お?」
C「そういうのいいね。言ってみ?」


 ちょっと元気がでるBとC。こういうオタクに自尊心をくすぐる質問が五月病にはよく効く。


A「えーっとね。ロボットのメイドが出てくるんだけどね」
C「To Heart のセリオ?」
B「はやっ」

 即答である。恐るべしは音速の貴公子(早漏)。
 A、憮然とする。


A「漫画だっつてんだろ。黙れエロゲオタ」
C「んだと? てめっ、コラッ……エロゲはいいぞ?(とてもイイ笑顔で)」
B「まーま。さ、続き言ってみ?」
A「あー、なんかね。鶴田謙二っぽい水彩画つーかパステルカラーつーか、まあそんなんでで書かれてる科学教養漫画なんだけどね。昔、公文式で購読できた・・・」
C「お、お、お、そ、それは知ってるけど……何だっけ?」
B「あー、カールビンソンじゃなくて」
A「な? な? 出てこないだろ!? 分かるんだけど喉元まできてんのに出てこないんだよ!」
B「あー、うー、んー」
C「あれだよ。メイドロボットだよ。エプロンしてた。理系の兄ちゃんと最後よろしい仲になるっていう」
A「ほれ、科学者のおじいちゃんが出てきて小学生が三人組で」
B「おじーちゃんの名前ってなんだっけ?」
C「っていうか、公文式から特定したほうがはやいって」
B「あー、そーねぇ」
C「ネット使う?」
A「や、それは最後の手段だ。ネットに頼らないでまずはアナログに攻めよう」
B「……なんかねー、恐竜の特集とかがやたら多かったような・・・あ」

 B、思い当たる。 

B「コペル21だーーーー!!!!!」
A「それだーーーーーーーーーっ!!!!!」
C「うっわぁ・・・なつかしー」


 で、その時点でネット検索。


「Dr.オーヤマのドキドキ科学講座」



ABC「見っけたーーー!!」
A「そうそう。友子だよ、友ちゃん」
B「懐かしいなあ」
C「単行本売ってんの?」
A「いや、これは欲しい」

 検索。
 残念なことに発売しておらず。

A「あー・・・」

 A、露骨にがっくり。

A「頑張ってコペル21を探すか」


B「あー、だる」
C「まー、ちょっとは盛り上がったかな。70点ってとこか」

以下、ループ