色々と読む。
- ヘルシング・八巻
- 水惑星年代記
- 今年一番のヒット。大石まさるの持ち味が全開。
- これを読んで、鶴田謙二のスピリットオブワンダーを思い出さないひとはいないと思いますが、こういう暖かみのある短編漫画は、やっぱり楽しい。一話一話の分量が少なくて多少、読み口が薄いのがもったいなくはありますが。
- マイベストエピソードは「LETTER2」。このぐらいの分量が一番おもしろいですね。
- この作品の目指すところは、一話の導入部で描かれていますが、「軌道エレベータで宇宙まで四時間、でも、地球では雪の中、実家に帰るのも一苦労」という部分に現れている。丹念な生活描写とSF設定のギャップが素晴らしい。
- また、この巻では、頻繁に舞台が冬になっていて不思議だったんですが、最終話「in spring」でようやくタイトルの意味に気付いて編集と構成の巧みさに唸りました。
- 暁星記・六巻
- 相変わらず面白いんだけど、色々とまとめに入って、ちょっと急ぎ足になってしまったのが残念。後、2,3巻は続くものだと思ったんだけど・・・。
- 本筋は書き下ろしスタイルでもいいんだけど、モーニングかイブニングにちょいちょい一話完結の外伝を連載してほしかったなあ。作者がなんだか飽きたか疲れたかで、手癖で書いてしまっているように感じるし。是非とも、来年発売の最終巻で盛り返して欲しいです。
- DAMONS
- 原作の「鉄の旋律」は知り合いに借りて読みました。本当は二巻まで待って、なにもかもまとめて一気に読みたかったんですが、ガマンできなかった。
- 米原秀幸は、フルアヘッドココに見られたジュール・ヴェルヌ的な「冒険」の描き方とか、スイッチ中盤までの「得体の知れない脅威」の書き方が好きで、「いつかホラーを書いてくれないかなー」とずっと思ってたんですが、願いが叶った気分です。
- とにかく「未知」を視覚化させる技術が素晴らしいので、リボンのくだりがベストシーン(もしくは鉄鎖の腕でトドメを刺すくだりか)。そのうち、リボンかなにか非力なアイテムで敵の首を絞めるくだりがでてくることシーンを考えるだけでワクワクします。