ぶっ殺しスパルタンとオレ物語。


 ストレスが溜まっているのである。日々、疲れている生活に潤いが欲しい! 欲しい! 欲しい!

 ということで、スパルタンな娯楽を楽しんでみた。

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映画の方。
ステキである。きわめてステキだと言わざるを得ない。
なにがステキかというと、登場人物に通底するNO躊躇の心理である。敵は殺せ。さもなくば殺せ! というためらいのなさ。 
こうして造られた一騎当千の戦士どもは優生学の悪夢のような権化である。しかし、結局のところ物量がものを言って、全滅するところとか、また、文化的には(ちょっと共感しにくいところもあるが)敵サイドのペルシアのほうが豊かそうなところというか、懐の深そうなところとか、その辺のシビアさも好ましいのである。白人はしょせん、白人の造った箱庭でしか生きられないのさ。

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原作の方。
ぶっちゃけ、映画はヌルい。というか、全体としては良しでも、根底にある当世風の政治的なアチチュードが気にくわんのである。あの政治まわりのシナリオを書いた脚本家と監督は腹をかっさばいで死んでもいいのだ。その意味で、来年公開のウォッチメンは非常に心配している。ザック・スナイダーを殺すかどうかはそれから決める。
ちなみに、原作の方は映画に比べて、三倍はステキである。
スパルタンは完全にシグルイの住人たちであり、やや熱い剣先の映画版のキャラに比べて、きちんと冷静と情熱の間に殺意を据えている。

そういえば、やっていなかったので、年末ゆるりと遊ぼうと「餓狼伝 fist or twist」といっしょに買った。
このゲームはとにかく主人公クレイトスさんにつきる。
ゴルゴンをさんざんぶちのめして、首をひきちぎり、体格で劣るミノタウルスにマウントとって、のど首を刺し抜いたり、グリフォンの背中にとびのって、羽をちぎり飛ばし、タイタンの目玉をくりぬき、プロメテウスを焼き殺したりと縦横無尽のSATSUGAI本気汁がでまくりである。
無双系やデビルメイクライのような国産のこの手のゲームにくらべて、にじみでる圧倒的「わしは殺したぜ! ブチ殺したったぜ!」感をとっくり楽しませてくれるクレイトスさんにはめまいがする心地なのだ。
ステキである。