ダークナイトを寸刻みにしてみる。
僕がダークナイトを好きすぎるのは前提で、映画館では4回、DVDで初回限定版買って、すでに2回見て、今から3回目見るんだけど、同居人が今日は実家に戻っているので、今からリアルタイムで眺めつつ、気になるところとか思ったことをを羅列してみる。
当然のことながら、ネタバレだ。
OP
- なんど見ても、このゴッサムは原作などと違って、はるかに清潔だし、文化的で歴史がありそうだ。
- たぶん、空撮が多いからなのだろう。俯瞰からみると、近代的な町並み。
- そういや、今回はあんまり路地裏とか下水道とかのいかにもバットマンな風景が少なかった。本来、精神病棟アーカム・アサイラムに犯罪者ビランをブチこむバットマンのあり方というのは、ある種のカウンセラーでもある。対個人の対話という方式を用いたストーリィが、今作はシカトされていると言ってもいいのかも。そういう意味じゃ、舞台の置き方だけみると、前作の方は原作に忠実で治安悪そうな街の雰囲気だったなー。
- よく考えたら、ジョーカーは真っ昼間の往来に堂々と立っているわけだ。あのメイクで。
強盗中
- 楽しそうだな−。裏切りっこ真っ最中。
はじけるバンクマネージャー!
- 輝くガンプレイ。そして、瞬殺へ。
バスで銀行から逃げるジョーカーさん
- なるほど。スクールバスで行列にまぎれて逃げるかー。頭いいなおまえ。
- って何故? 何故バレないの? Why? どういう理屈で補強してるんだろう。
アバン終わり。本編。
スケアクロウ登場。
- スーツがボロいよねー。前作では「エリートなのにアウトローぶっちゃっている」そんな背伸びしている感が演じる俳優さんの優男っぷりとあわさって、たまらなかったのに。落ちぶれちゃって、まあ。
にせバットマン登場。銃で大暴れる。
- ここから、ライフルの鼻先を曲げて、格闘戦までの流れが上手い。さりげなく、バットマンは銃を使わないことを強調している(そして、それはコストが高くつき、すなわち、なにもかもが安いガンパウダーを愛用するジョーカーとの対比ともなる)。前作を知っていると、なぜ銃を使わないのかはもちろん書かれているし、そもそも原作を知っている人間なら、当たり前の知識なんだけど、潜在的にすり込むように、もってくるのがすばらしい。練っているなー。
バットマン、ゴードンと銀行で駄弁る。
- ここの会話もよく出来ている。前作との最大の違いともいえて、バットマンが社会にコミットメントしている様が描かれる。前作はアルフレッドとレイチェル、それから死んだ両親だけがバットマンの世界の全景だった。だから、前作では出てくるデバイス群も少年の夢想の延長だった。原理が分からないけど、すごいおもちゃ。ふりかえって、今作はガイガーカウンターを使って、警察=社会正義の道具について語る。むろん、どこから入手したかは分からない。それは、社会の側から半歩踏み出しながら、社会にいるという様子。やはり、これもジョーカーの社会に挑戦する様子との対比となり、同時にバットマン、ジョーカー、デントの流れにつながっていく。全体を通してみると、おそろしくシンメトリックな構図。
ウェイン、アルフレッドと駄弁る。
- デントについて駄弁る。前シークエンスの補強。なんとなくエゲレスなユーモア感が漂う。ここが、全体のなかで弛緩する場所なんだよねー。アルフレッドが出てくると。
レイチェル登場。
- なんで役者かわったんだろうなー。ケイティー・ホームズのティーンズな雰囲気が、バットマンビギンズの「子供のままの青年期」の物語にピッタリだったのに。ところで、知り合いが最後まで見終わったあとで、「なんか、この女マジ許せないだけど? スパイダーマンでも二股かけて、また二股かよ! どんだけ節操ない役柄ばっかなんだよ!」って、それマギー・ギレンホールちゃうがな! スパイダーマンのはキルスティン・ダンストですやん! ……まあ、似てるが。分からなくもないが。
デント、ゴードンと駄弁る。
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