ライトノベルどっかに応募予定作品 草案。


 タイトル=「七月の雲、九月には光」


 冒頭、ボウリング・フォー・コロンバイン的なスクールシューティング事件勃発。そこに立ち会うぼく。犯人=引きこもり少年、ワケもなく差別された少年=ただし、どことなくギーク的雰囲気のやつが、校庭に立っている。そして、教室へ。平和の風景がぶっ壊れる。ナタをぶん回す。が、取り押さえられる。空手部のやんちゃボーイがたまたま、のす。犯人、のしかかられて、悔し涙。絶叫。悲痛な姿。
 一方、安全が回復したと思ったとたん、せせら笑う面々。ぼくは違和感。
 犯人、うわごとを話す。やっぱりこれじゃダメだとかなんとか。ナタ見て、こんなものじゃ、何の意味もない。現実はこんなもんだよ。やっぱり僕ではダメだったんだ。僕では。うめく。
 そのとたん、ドン、ドン、ドンドンドン。と遠くから順に轟音が響いてくる。
 校庭に落雷? と見たそこに、別の少年が、やってくる。いじめられっこ。だけど、徒手空拳。どことなくゆったりとやってくる。口元には、裂けたように深い笑み。
 なんだテメ−もかよ? 笑うやんちゃボーイ。びびった様子もなく、いじめられっこ。近づいてきて、バーンと銃の真似。
 真空のような静けさがあり、何事も起こらない、かに思えて、は? みたいな雰囲気。そして、やんちゃボーイの頭が派手に吹っ飛ぶ。ドン。と爆風。空間が破裂する音。そして、耳鳴り。ぼくは無音の世界にいる。いじめられっこは適当に、バン、バン、バンと教室を打ちまくる。クラスメイトが次々に死ぬ。死ぬ。死ぬ。そして、ぼくにも銃口(としかもはや見えない恐るべき指先)を向けて、そこではたと動作を止めて、小首をかしげる。なにか思案する素振り。どうでもいいか、こんなことしてる場合じゃねえと思ったのか、肩をすくめて、見るからに面白そうに腹さえ抱えながら大笑いしながら、立ち去る。安堵する。それから、断続的な音が響く。
 耳が変な風になっていて、ばりばりばり、と聞こえる。明らかに中心は遠ざかっているはずなのに、揺れと音はひどくなっていく。それは現実が引き裂かれる音に他ならず、彼はいったいどうしてしまったのだろうと思い、これは夢だそうにちがいないとすがるように祈るように体をまるめて、それからひときわ大きな揺れが起きて、学校そのものが崩落する。暗転。

 
 その日、学校への爆弾テロがあったと報じられ、それから一週間、全国のあちこちが破壊され続ける。そして、その主たる破壊者は決してキケンな犯罪者などではなく一般人で、使われる道具は爆弾などではなく、超能力である、と世迷い言のような報道があって、物語は幕を開ける。


 教育民生化が進み、市内一校が是認された教育社会で、地域最大の中高一貫「株式会社マンモスチェーン」校がある。=民間でありながら、自治体ではなく文部科学省に監督されて、税優遇により複数の機関の寄付、投資で運用される、制度機関。また、教育という名の聖域へのメスにより、かえって熱い視線が送られ、同時情報フラット化とフランチャイズ現象により、奇妙に平衡した高度教育社会。
 そこの特進クラス=成績優秀かつ、統計的に有能と判断されうる特質=「ミュート」=超能力をもつ連中を集めたのほほんクラス、から降りた主人公、一般クラスにいて、三ヶ月。今は七月。同じ処にありながら、ほとんど交流のない世界、まるで転校。情報に鈍い少年なので余計に不安をつのらせていたが、とりたて問題なく過ごしている。
 そこで、変わり者の少年とか、オタク、マッチョ脳、サムライガールとか、スポーツ少女、イケメン教師、魔女、チンピラ、ギャングスタパロディ、ヒーロー/魔王などに出会い、エライ目にあったりあわされたりする青春モノ。


 今月中に一発目は脱稿してーぜ!