ヤングガン・カルナバル(作:深見真)
- 感想羅列
- 「押井守、推奨!」という帯に釣られて購入。ライトノベルらしく実にすいすいと読めた。
- 読了後、「ああ、確かに押井監督は喜びそうだ」と思う。確かに銃の薀蓄は素晴らしい。
- 個人的には5.7mm高速弾を強烈プッシュしてたのがツボに入る。ファイブセブンピストルやP90など、いかにも特殊部隊上がりの教官に師事したのだろうな、というのが伝わってくるし、主人公の所属する組織が顧客としてFN社のマーケット・リサーチングに認められた資金の潤沢さと、高精度の秘匿能力を持った組織であることが分かる辺りが。
- いや、まあ、多分、単に作者の趣味なんだろうけど。
- つーか、出てくる映画の固有名詞が作者と趣味がかぶりすぎていてイヤになる。なんかこう歪んだ鏡を見ているようで、ちょっとブルーに。
- しかし、作者プロフィールで、影響を受けた作家にチャック・パラニュークを挙げていたのを知り、納得。
- そりゃ、仕方ない。楽しいもんな。ボンクラーズとしては、ファイトクラブもブレイドもリベリオンもシン・シチィも楽しいに決まっている。
- だって、全部、ボンクラによるボンクラのボンクラのための作品だもん。
- 内容の方は、まあ、新鮮ではない。が、やはりバックボーン(世界設定ではなく、作品の背後にある作者の趣味)がいい。