「ジャバウォッキー」(著:久正人) 1,2巻 を読む


 煽り文句は「ダヴィンチ・コード meets ジュラシックパーク
 しかし、その実体は「マイク・ミニョーラ meets アラン・ムーア
 故に極上。

 まさか日本でマイク・ミニョーラが読めるとは思いもしませんでした。
 陰影の深いきっちりデフォルメされたキャラクターと簡略化された抜群のスタイルを誇るコマ運び。中抜きの上手さは「ヘルボーイ」を思わせる。そして、ストーリーはアラン・ムーア風の凶器じみた説得力。アラン・ムーアが「(我々のいる)こことは違う異常な空間」を綿密な世界観のもとで描き上げるライターで、この二人をあわせた素晴らしさを備えた漫画家が日本にいることをまず喜ばざるを得ない。
 

 とにかく1コマがカッコイイ。そしてテンポのよいコマ運びで生まれるのが鋭いストーリィテリング。

 この作品がアメコミの国に輸出されたなら、どう評価されるのか、恐ろしく楽しみで仕方がありません。