漫画

 アメコミ色々短評。

最近、アメコミばかり読んでます。元々、X-menを集めている友人が一人いて、時々、シリーズを読ませてもらってたんですが、三ヶ月ぐらい前から自分で買うようになりました。 すでに二十冊ぐらい買いましたが、どれも素晴らしい作品です。 V・フォー・ヴェン…

 V・フォー・ヴェンデッタに触れる。

原作を読み終えたので、映画とあわせた感想などを。 映画版 実のところ、公開当時は、あんまり興味なかったりします。 マトリックスリローデッドのアーキテクトとの問答で、大いに血を滾らせてくれた後、案の定、レボリューションでは、ショッパすぎるオチを…

 「サルでも描けるまんが教室 (著:相原コージ・竹熊健太郎)」を読む。

読みました。リミット一杯の一撃が次々と飛び出しては、読者を殴りつけるセンスが素晴らしい。 あらゆるジャンルにマウントをとって、容赦なく拳を打ち下ろす闘争本能を作者たちはどこで培ったのでしょう。 日本橋ヨヲコが「G戦場ヘブンズドア」のあとがきの…

COMICリュウが復活するらしいと聞いて、

さっそくHP検索チェキ。うーん、ベンリだ。インターネット。 調べたところ、好みの面子があまりにも多い。 石黒正数の新連載と「エマノン」の鶴田謙二による漫画化、中平正彦の「ドリームバスター」に「ルー=ガルー」の漫画化、安永航一郎の登場ってなんだ…

 ほぼ雑記。

ウルトラジャンプ SBR 全面的に恐怖描写を押し出した展開が久しぶりに。なんだか懐かしい。 第五部から第六部にかけては(「死刑執行中脱獄執行中」なども含めて)よく見られたんですが、擬似閉鎖の世界でのやりとりがたまりません。キャラが一杯一杯になっ…

 色々と読む。

ONE OUTSの最終話 終わってしまった。それも限りなくあっさりと。 これに関しては、トーアにとってのリカオンズ優勝とは何だったのか? という言葉を借りて、作中で二重にエクスキューズが張られているので納得できるんですが、どうしても後日談を求めてしま…

 色々と読む。

ヘルシング・八巻 キャラの目の削れ方がヤバすぎます。皆が皆、ワールドイズマインのトシみたい。 アーカードの内面描写が秀逸。 あそこの回想シーンの入れ方が絶妙。何度でも読み返したくなるような強さがあります。少女漫画っぽいリリカルな台詞にかぶせる…

 ウルトラジャンプ 9月号を読む。

SBR DIO様、マジ邪悪。超ステキ。 今月号のジョジョはおいしすぎます。一位を奪ったじいちゃんがREDのイエローだったり(出身地は杜王町)、DIOの生き汚さ(ほめ言葉)が全開フルロットルだったり。 ほんとにおもしろいなあ。リンゴォ戦から何があったんだろ…

 色々と雑感。

敷居の住人 一巻が致命的につまんなかったので、ずっと読まずにいたんですが、このたび既刊すべてに目を通しました。 作品に漂うドライでフラットな感覚が、オトメ=男子に直撃なんだろうな、と思った。ひぐちアサの「ヤサシイワタシ」とかと同系統の匂いと…

 それから、ウルトラジャンプ七月号を読む。

バイオメガ さあ! 段々とワケが分からなくなってきてますよ。いつもの弐瓶センセイです! ニベー作品は好きなんだけど、シチュエーションを掘り下げずにガンガン流しまくるからついてくのが大変なんだよなあ。 埼玉。 冲方丁と山田秋太郎は三ヶ月もかけて一…

 まず、シグルイを読む。

ああ、ついにシグルイ・シリーズの量産態勢が整ったんだろうな、と思った。「駿河城御前試合」をやれる限りやるつもりなんだ、と予感しました。いまや完全に剣豪モノだもんな。 これまでは虎眼先生が圧倒的なカリスマで、そこからトップダウン方式で「虎眼流…

90年代的「ゲームキャラクター」幻想論

これは前回エントリーhttp://d.hatena.ne.jp/y2k000/20060603#p1の続きというか、補足になります。 どうして80年代からいきなり現在に話が飛んだか、というか、間の90年代ってどういう時代だったのか? ということをある程度、書いておかないとやっぱりフェ…

 80年代的「強くなりたい」幻想と21世紀的「隠れたヒーロー」幻想論

※このエントリーはhttp://d.hatena.ne.jp/otokinoki/20060413/p3にインスピレーションを受けた文章です。 序論・80年代的バトル漫画とは。 80年代は父権の打倒、あるいは親子の融和が大きなテーマだった。いずれにせよ、「父権性」が漫画の問題意識だったと…

 エアマスター最終巻を読む。

あまりに惜しい作品でした。多分、散々、そこらで言われていると思いますが、ラストの渺茫とマキの「あっちの世界」っぷりが読者をガシガシ離していってしまったのがなー。 他のキャラの情念っぷりに比べて、ラストを飾る二人の妄念が足らなさ過ぎたというか…

 最近の色々について、色々と知り合いと話す。

ついに、からくりサーカスがおわりましたね。デスノートに続いて、これまた美しい終わり方でした まさかコロニー落としでシメるとは思ってもいなかった 「宇宙といえば、やっぱり大質量兵器でしょう。リクツじゃない。ロマンですよ。ロマン」という知り合い…

 だらだらと雑感

知り合いと話したことを要約。 デスノートが終わったことについて 「あの終わりは美しい」 「でも、ミサはどこへ? 後、サユは?」 「もっとグダグダな終わり方を予想してたのに」 「例えば?」 「デスノートを再び人間界に落とすリューク、それを拾う新世代…

 ウルトラジャンプ 六月号を読む

SBR ここしばらくのジョジョは変態汁が溢れすぎて困ります。 まさか「あの御方」を登場させたことではなくて、それを受けたブラックモアの心情告白がヤバすぎる。微塵の躊躇もない変態街道。ついうっかり共感したくなるような素晴らしい思想です。 これを「…

 インプットが多すぎて

何から書けばよいのか分からない。 「国民クイズ」は傑作でした。偶然、古本屋で全巻セットで売っていたのを衝動買いしましたが、買ってよかった。本の神さまありがとう。 バタ臭い絵とブラックでシュールなネタと「個と公」のせめぎあいに、ぐっちゃぐちゃ…

 少女セクト(著者:玄鉄絢)をもらって、読む。

なるほど。これは見事な百合だと思った。 基本的に同性愛は、「(広義の)社会から見たら異端の自分ってのは、なんすかね?」っていう疑問から出発する物語だと僕は解釈していて、例えば、三島由紀夫の同性愛を取り扱った作品は社会的堕落に反して、精神の特…

 今月のシグルイ

あいかわらず山口先生はガチだなと思いました。ゴンちゃんをそのまんま牛として描くなんて、確かにそれは誰しもが思っていることだけど、当人を前にして言ってはいけないこと、みたいな禁忌感があったのに、それを自身で破るとは。 後、親心満載の虎眼先生の…

 ウルトラジャンプ五月号を読む

SBR はやっ。合流すんのはやっ。もうちょっと引っ張ると思ったのになー ティム、再登場で即死亡。早くも今年度のかませ・オブ・ジ・イヤーに輝く勢いです いつの間にかジョニィがすっかり主人公のポジションなんだなあと思った。 天上天下 最初、大阪城編が…

 ネギまとオレとお前とエローい。

前書き(物語構造としてのネギまについてのおさらい) 魔法先生ネギま! は言うまでもなく週刊少年マガジンに連載中の、赤松健の描く人気漫画の名である。 ネギま! の人気の要件をこれまで培われてきたネギま研究によって簡単に羅列すると以下のようになる…

ウルトラジャンプを読む。後、シグルイも。

SBR 大ゴマが美しい。先々月ぐらいから、つまりリンゴォ戦からジョジョがグングン面白くなっていると感じる人も多いと思うのですが、その理由は多分、キャラが入っているコマが大きくなって迫力が増したからじゃないかと思ってます。 これまでのジャンプ連載…

 「マイナス」「はるか17」「NANASE」「フローズン」などなぜか今さら山崎さやかを再読。

あらまし 「超ダリィっす。オレ死ぬかもしんないっす。マジねむいっす。禁煙から二週間経ったけど、いまだにニコチン抜けてない気分っす。気管支炎とか死ぬかと思ったっす」 「とりあえずダウナー系の漫画読むといいよ。ヤサシイワタシとか。なんかしないと…

ウルトラジャンプ 三月号を読む。

SBR 「男の価値観」と「社会」というものが乖離しているという主張はちょっと厳密な意味を読み取ることが難しくて、どうとでも解釈できるんですが、「男の価値観」というのがフェアプレイによる命の獲りあいだとすると、「社会」というのが薄汚い目的のため…

風邪引き三日目。

まだ治りません。あまりにも暇なのでこの三日で10冊ぐらい本を消化しました。 以下、短評とか。 しあわせの理由 表題作が白眉。こういう酸いも甘いも、みたいな話というのは文芸っぽいというか、嫌いな人もいるんでしょうけど、それだけにかえって読みやす…

アフタヌーン 3月号を読む。

ああっ女神さまっ よーやく原点回帰したのかしらん。 そうですよ。この漫画の素晴らしいところは、精緻な筆致のメカニックコマ描写の合間に様々な美女が出現するところなわけであって、決してベルダンディの人形めいた博愛とか蛍一がハーレムを楽しむ様だけ…

 GUNSLINGER GIRL 六巻を読む。

言わずと知れた「戦う少女は銃を持つ」という現在に至るムーブメントにおける一つのハシリになった作品。 ロリ少女が銃を持つってのは、散々どっかで言われていることと思いますが、「いたいけな娘に男根を握らせる」所業であり、一時、嬉々として無数のオタ…

 アフタヌーン ニ月号を読む。

今月から「ヴィンランド・サガ」が連載再開。相変わらずトルフィン少年の目がガシガシ削れていってます。超ステキ。 僕が、この作品を読んでいてしばしば感じるのは、歴史的意義に立ち合えるかもしれないという予感だったりします。 前置きとして言っておく…

 Under the rose (著:船戸明理)(1〓3巻まで)

あらすじ ヴィクトリア調のイギリスには、森の中にひっそりと佇む広大な屋敷がある。ロウナンド伯爵邸宅。その人柄から子を愛し、女に産ませることを好んだ伯爵には八人の息子がいる……同胞ではないがゆえに、それぞれの確執をもつ息子達を中心として屋敷では…